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“ウィズコロナ”に舵を切り、その先の“アフターコロナ”に向けて
新型コロナウイルス感染症の発生から二年余り。これまで最前線の現場で奮闘され、コロナ禍を乗り越えようと、必死に努力されてこられた医療従事者、保健所職員並びに感染症・公衆衛生の専門家の方々に心から感謝と敬意を表します。しかし、コロナ禍で二度目の春、新年度を迎えました今もなお、欧米が日常を取り戻しつつある中で、自粛ムードが抜けない日本では「感染症対策」と「社会経済活動」の両立の見通しは立っておりません。当組合活動におきましても事業や恒例行事の自粛が続く中、新年度のスタートを切ることとなりました。二年余りのコロナ禍で、感染症対策の完璧さを求める一方で、感染リスクを減少させることに伴う社会犠牲を楽観視、または過小評価しているようにも感じられます。こうした社会犠牲の中には、私たちの顧客先の多くを占めます飲食店はじめ宿泊業、またエンタメ業界、それらと関連する産業の大きな停滞だけでなく、日常そのものが喪失してしまっています。社会犠牲の規模が、日々の新規感染者数や重症者数と同様の頻度で可視化されれば、行動制限による負の影響や経済損失が、どの程度生じているかを把握することができます。それによって「感染症対策」と「社会経済活動」の両立が可能になるのではないでしょうか。第6波におきましては、ある程度は感染拡大許容という方向に転換したものの、時短要請などの行動制限も継続されました。今後は、感染症対策を継続しつつ、行動制限の負の影響を直視し、“ウィズコロナ”に向け舵を切り、その先の“アフターコロナ”を見据えた施策を期待します。そのうえで、私たち自身、企業、そして業界団体として、できることを皆様と共に熟考しながら進めて参りましょう。今年度も、自衛による自身並びに企業における感染防止対策の継続。組合員企業の円滑な経営における負担の軽減を図るため、組合員の賦課金軽減を継続。オンライン活用によるWEB会議や勉強会の実施。“ウィズコロナ”の新たな生活様式、変化する社会や顧客のニーズへ向けてのおしぼりの付加価値の創造とコロナ禍からの復興へ向けて、コロナ以前のビジネス環境に戻すのではなく、コロナによる新たなNeedsやWants、そして、価値観や社会の変化に柔軟に対応しながら、持続可能なおしぼり使用の実現を目指す「サステナブル・リカバリー」への取り組み。更には、今後、コロナの終息により、アフターコロナ時代へ、そして、また、ポストコロナを見据えた中で、アフターコロナ時代のビジネス環境の変化に遅れることなく、データとデジタル技術を活用して、業務そのものや、組織の変革を行い、競争上の優位性を確立すること、DX(Digital Transformation) の取り組みを持続可能へと進めて参りたいと思います。また、東京2020オリンピック・パラリンピックの舞台で“おしぼり”が提供できたことは、日本では当たり前であり、身近な存在である“おしぼり”が、世界へ、“OSHIBORI”として使い捨てでなく、リユース(再利用)として、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」の達成に大きな役割を果たす社会貢献となり、私たち生産者であり、提供する側の環境問題に対する高い意識レベルの醸成となり、“ゼロエミッション”を目指した資源循環型社会への貢献となり、衛生面において、拭うことで感染症対策にも有効であることを周知できたことと思います。今後は、費用対効果の事業評価として、“おしぼり”レガシーに磨きをかけ、「衛生マーク」のついた布おしぼりの環境面や衛生面において新たなおしぼりの価値の創出に努めて参ります。新年度も引き続き、当組合活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
最後になりますが、組合員企業の皆さま方、そして、推薦協力業者の方々の益々のご隆盛とご発展をご祈念いたします。
2022年 6月 吉日
第17代 理事長 小此木 正信